【犬の不思議な話】「死神」と「少しの病」

番犬犬ほのぼの
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742 :1/2:2008/05/11(日) 00:14:42 ID:/9E/bYdU0

19年、うちにいてくれた犬が連休明けに死んだそうです。
母親はその事実を私に伝える事ができず、

黙っておく事にしたそうですが、妹が今日教えてくれました。
1年半ぐらい前から寝たきりになってしまい、

母がつきっきりで世話をしていましたがとても利口な犬でした。

その犬は、実家の近くにある土手に捨てられていました。
拾ってきた父は
「赤い軽自動車が何かを置いていったので、

またゴミを捨てたのかと思い、見にいったら犬がいた」
と話していました。
猫が大嫌いなくせに、散歩中に捨て猫を見つけては私たちに知らせてくれるのは
きっと自分が捨てられたからだろうし、車が苦手なのも、車で捨てられたから
良い思い出が無いからのだろうと家族で話していました。

喧嘩が強く、雄に勘違いされがちでしたが我慢強く優しい女の子でした。
海に行った時、父に噛みつこうとした蛇に飛びかかって助けてくれた事もありました。
家族で写真を撮ったとき、妹がずっと尻尾を踏んでいたのに

撮り終わるまでがまんしていたこともありました。
(犬は、困り果てた顔で写真に写っていた)
雨の日に脱走し、捕まえようとする家族の間を猛ダッシュで走り抜けようとしたのに、

父の「おすわり!」という号令に思わず反応して
走りながらも座ろうとしてしまったこともありました。

そんな犬の不思議な話です。

743 :2/2:2008/05/11(日) 00:18:52 ID:/9E/bYdU0

妹が精神の病を患い、休職して実家で療養して早一年。
症状が好転する事はなく、むしろ悪化しているように思えました。
GWに帰省したときに「死にたい」と打ち明けられたりもしましたし、

母もそのことで随分参っていました。
寝たきりの犬がいなくなったら、

妹と死んであげてもいい……なんて打ち明けられて、
私はどうして良いものかわかりませんでした。

その頃、犬は一日中寝ているようなものだったのですが、私は犬に
「妹とお母さんがこんな事言ってるんだよ、困ったね、どうしたらいいんだろね」
と愚痴ってしまいました。
アパートに帰る前に挨拶に行くと、やっぱり犬は寝ていました。
起こすのも悪いなと思ったので、

またねと挨拶した翌日、犬は息を引き取ったようです。
妹の話では朝方は意識もあったが、

昼過ぎから意識がなくなっていったのだそうです。
19年生きて、大往生というべきなのでしょう。

電話で聞いた妹の声は明るくなっていました。
治療のためにと勧められていたものの、頑なに拒否していた習い事に行く事にした。
死にたいという思いもやっと消えた。
今の自分を少しずつだけど変えていこうと思う。
そんなことを話してくれました。
(ただ、今は悲しいとか楽しいという感情が薄いので、

犬が死んだ事に対してはぼんやりとした悲しみしかないのだとか)

犬は、妹に憑いていた「死神」と「少しの病」を連れていってくれたのかもしれません。

もう一度うちに来てほしいなんて思いません。
私達のことなんか忘れて、心置きなく天に昇ってほしい。
そして次の場所に降りて幸せになってほしいと思っています。

うちに来てくれてありがとう。
一緒に暮らす事ができて私たちは本当に幸せでした

引用元: https://hobby11.5ch.net/test/read.cgi/occult/1195272207/

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