【優しい話】お気持ちだけいただきます。

祖父母なんかいい話
相互RSS(ブルーアンテナ)

46: おさかなくわえた名無しさん 2007/11/27(火) 10:15:22 ID:ccJ8gE4C

ちょっと長いですが、の聞こえない人の話を読んで思い出した、
目の見えない人が困っていたときの話。


私はビル託児所で働く保育士で、その日は駐車場の隅に柵を作って確保した、
小さな小さな園庭で子供たちに水浴びをさせていました。
反対側の柵をはさんでそこはもう歩道という感じなんですが、
その歩道で白い杖を持ったおじいさんが手をあげたりおろしたりもじもじしていて
「あ、何か困っているのかな」とは思ったのですが
「私一人で子供達をみている今、持ち場を離れてあっという間に誰かが脱走したら…
ホースの水を思いっきり歩道方向に飛ばされたら…」とか考えてしまって
一瞬声をかけるのを躊躇してしまっていたのです。


そしたら、すっと若い女性がおじいさんに近づき、「タクシーですか?」と声をかけました。
「はい、なかなか捕まえられなくて…」と答えるおじいさんに
「実は今、この場所は路上駐車の車の陰になって(でっかいワゴンがとまってた)、
運転手さんからおじいさんが見えないようになっています。
私がつかまえて来ますから、ここで待っていて下さいね」と言い、
さっとタクシーを捕まえておじいさんを乗せてあげていました。
感激して、手に持っていたコンビニの袋を差し出して
「お礼できるようなものがこれしか無くて…」と言うおじいさんに
「ありがとうございます、お気持ちだけいただきます。
実は、私も今同じコンビニでお弁当を買っていたんですよ。
あそこのお弁当は、けっこう美味しいですよね。」なんて言って去って行く女性の手に、
コンビニの袋はありませんでした。
たぶん、おじいさんが自分用のお弁当を差しだそうとしたので、
とっさに優しい嘘をついたのだと思います。


自分はおじいさんがタクシーを止めたいのすらわからなかったので、
自分にとってはちょっと恥ずかしい話なのですが、
あの女性はいい人だったなーと思い出したので書いてみました。

引用元: https://life9.5ch.net/test/read.cgi/kankon/1195277090/

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