【外国人いい話】何年か前に台湾に行った折

台湾夜景外国人のいい話
相互RSS(ブルーアンテナ)

22: おさかなくわえた名無しさん 2009/03/12(木) 17:42:50 ID:7yAkzMmh

何年か前に台湾に行った折、
友達とタロコを抜けて山岳横断のドライブをしたことがあった。

春先のことで、連日の雨が続いて落石で道が悪くなっており、

小さな石が道にたくさん落ちていた。
いやな予感が的中し、夕方に車がパンクしてしまった。
標高はたぶん1500m以上、スペアタイヤなし、

霧が掛かって冷え込み、あたりが全然見えなくなった。
当時は携帯電話も普及しておらず、周りに民家もなく、
車も一台も通らず、進退窮まり、野宿を覚悟した。

20分ぐらいした頃、ようやく一台通りかかり、

無理に止めて助けを求めたところ、
数キロ先の小さな食堂まで乗せていってくれると言う。

感謝し、霧の山道をその店へと向かった。

店につくと、食堂というよりは茶店兼雑貨屋という雰囲気で、

奥からかなり高齢のおばあさんが出てきた。
親切なおじさんと言葉を交わすと、
おじさんは「もう大丈夫、ここで電話を借りなさいね」と言い残し、

去っていった。

ところが、おばあさんには北京語も台湾語もあまり通じず、要領を得ない。
友人によると、どうもアミ族の人らしい、ということだった。

僕が「ああ、困ったな」と呟くと、おばあさんから
「日本の人か、日本語少しできる」という返事が返ってきた。

僕がにわか通訳となり、車がパンクしたこと、

電話を貸してほしいことなどをおばあさんに伝えた。
おばあさんは、「たいへんだったね。腹減ったかね?ご飯食べるか」と、
あくまでも優しい。
結局、名前は知らない野菜と肉の煮込みと、山菜の炒めもので体を温めた。

2時間ほど経って、ふもとの修理工場から車がきた。

僕たちは今きた道をまた登っていった。
おばあさんは別れ際に「たけのこ」の漬物を持たせてくれた。
お金はどうしても受け取ってくれなかった。

今でも、台湾の山の話を聞くと、おばあさんを思い出す。

引用元: https://changi.5ch.net/test/read.cgi/kankon/1236835501/

コメント

タイトルとURLをコピーしました