154: 本当にあった怖い名無し 2009/03/24(火) 01:28:56 ID:FE4z9O0h0
向かいの家の犬が死んだ。
ちょうど飼い主だったお爺さんの一周忌の日だった。
犬の散歩の途中。曲がり角でお爺さんは倒れこみ、そのまま帰らぬ人となった。
脳出血だったらしい。
それから一年。主の来ない庭で、何を思ってその犬は生きたのだろう。
お爺さんの最初の命日に、お爺さんの息子が、犬を散歩に連れて行った。
気を利かせたつもりだったのだろうか。
お爺さんが死んでからは違う道順を辿るようになっていたのに、
その日は、お爺さんと犬が十年以上、ずっと辿っていた散歩道を歩かせた。
お爺さんが倒れた曲がり角を通った時、犬はそこで急に立ち止まり、座り込んだ。
しばらくそのままでいさせてやったが、さすがにずっと座っているわけにもいかず、
息子さんは犬を引っ張ろうとした。
けれどもその犬は、そのまま眠るように死んでいた。
飼い主とペットには、少なからず、不思議な縁と絆が宿る。
たぶん、その曲がり角で犬は、お爺さんに再会できたのだと、僕は思うのだ。
156: 本当にあった怖い名無し 2009/03/24(火) 12:03:34 ID:aD5GOlcv0
>>154
泣いた
158: 本当にあった怖い名無し 2009/03/24(火) 19:19:17 ID:9rXWlTAt0
>>154
ハチ公物語のラスト(上野教授がハチを迎えに来るところ)風に再生された。
うぼぁーーー
引用元: https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1231943568/
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